オーディオ機器

SC-7.5(DENON)

 


SC-7.5(DENON)
再生周波数:45Hz〜45kHz
クロスオーバー周波数:4kHz
平均出力音圧レベル:90dB(1m・1W)
入力インピーダンス:6Ω
最大許容入力:100W
寸法:W200×H335×D221(mm)
重量:5kg

 以前、使っていたホームラジオのスピーカーは16cm。16cmのスピーカーは低音もある程度、再生することができ、音的にバランスがよいと思います。本機は120°の広指向性を実現とするG-Bホーンツィーターと16cmコーン形ウーファーの2ウェイ のスピーカーシステムで、写真からもわかるように小型化を優先させた設計です。背面はプラスティック成形品でバスレフポート周辺にエアロダクトが構成され、壁面に近づけて使用しても開口を確保できるようになっています。また、この成形品は「スピーカー端子を箱側を削って納めようとすると*補強が必要で製作工程が増えるから」というのも採用の理由と思われます。
 本機は防磁形ということもありますが、広指向性であることから、AV用に2セットを入手しました。
 BOSEのスピーカーは901をはじめとして、技術で業界での独自の地位を 築きました。また、ホームユースのスピーカーが家具との調和を考慮してデザインされていたところに、機能重視デザインを持ち込んだ先駆者です。本機は1990年代前半の製品で、サイズ的にはBOSE 201MMに対抗しますが、デザイン 面では101MMを意識 して製品企画されたように思われます。
 なお、DENONを選んだのは音の好みによるものです。当時、「デジタルサウンド対応 」がオーディオ業界あげてPRされていました。本機は比較視聴で音離れがよいが、決して硬い音ではなく長時間聴いても疲れないと感じ 、選びました。なお、ホーン形ツィーターは特有の音があると言われますが、本機についてはこのようなことはありません。


*:自作は別として、スピーカシステムは色々な使用状況を想定して設計せねばなりません。背面にスピーカ端子が突出していると、スピーカーを上に向けた場合、重いシステムだと自重だけで端子を痛めかねません。そこでスピーカ端子は一般にエンクロージャーの外輪郭線の内側に納まるように設計されます。また、梱包まで含めた全体の製造工程でも取り扱いが容易になります。

 

【改修】

 黒色スエード調仕上げは「殺虫剤が付着したり、ベンジンなどで拭かないように」と注意書きがありますが、経年変化 (あるいは料理で発生する目に見えない油煙との結合?)で溶剤が溶け出してきたようで仕上げ表面に粘性を帯びてきました。SC-5.5と同じ症状です。しかし、SC-5.5のように消しゴムで劣化した塗装面を除去する作業は2セット、4本のSC-7.5を見ただけで気持ちが萎えてしまいました。そこで暫く放置プレイをしていましたが、たまたま、おやじーにさんのblogでマジックリンで除去する方法が紹介されているのを目にし、この方法により、きれいにできました。【詳細は塗装除去のblog
 SC-7.5のもうひとつの弱点は他のスピーカーも同様ですが、ラバーエッジの経年劣化による硬化です。私のSC-7.5のエッジも硬化で割れてしまったため、ファンテックの交換用エッジを入手して復活させました。【詳細はエッジ交換のblog

【リンク】