ルーティン作業におちいりやすい食事作りを、楽しい作業とするひとつの方法として、道具を使う楽しみをつくることがあります。
 切れ味の悪い包丁では作業効率が悪く、料理の見栄えもよくありません。また、余計な力が入って思わぬ怪我をする危険性も孕んでいます。
 手入れの簡単なことからステンレスの包丁を使っています。写真の下は野菜を切るのに使う洋包丁、その上は刺身包丁ですが、魚だけでなく肉全般を切るのにも使っています。そして出刃包丁、セラミック製のペティナイフ。

洋包丁

刺身包丁

出刃包丁

 洋包丁と刺身包丁で魚の切り身で切れ味を比べてみましたが、やはり刺身包丁というだけのことはあります。続いて鶏肉を切って切れ味を比較したのですが、これも刺身包丁の方がよく切れます。洋包丁は側面に調理対象が付着して余分な抵抗とならないように凹部をつけていますが、どうも刃先の部分での切れ味が違うようです。刃先の形状と関係するのかと拡大写真をとったのが上です。「刺身包丁は柔らかい加工対象の肉の刃の入る部分を広げて抵抗を少なくする役割をするのか?」などと考えています。
 この実験からステンレス製の刺身包丁で肉も切ることになりました。「道具の名前から先入観を持って用途を限定してはいけないな」と考えています。