沼田記念館/ミツトヨ博物館

神奈川県川崎市高津区坂戸1-20-1
www.mitutoyo.co.jp/corporate/hall/index.html

 (2005年10月13日)


ビルの4階が記念館・博物館

 「日本の工業製品の優秀さは計測技術に支えられている」と言っても過言ではないと思います。沼田記念館は日本の精密測定機器工業の歴史といえるミツトヨの歴史を示すもので、精密機器製造のための工作機械や工場などに関する様々な取組み、大戦直後の壊滅的になった日本の工業、そして復興の姿を知ることができます。ミツトヨ博物館は長さ計測関係を中心に測定機械が紹介されています。館内の「精密測定機器のあゆみ」の年表は精密工学の技術史の面でも参考となります。
 ナノテクノロジーなどが注目を集めている今日、この博物館を見学して精密計測について考えるのもよいと思います。クリス・エヴァンス著「精密の歴史」を読んでおくとより深く展示の理解が得られます。博物館は溝の口駅から徒歩約15分、神奈川サイエンスパークKSPの隣でもあります。


ミツトヨの歴史を示す沼田記念館展示室


博物館内の「精密測定機器のあゆみ」年表


日本の標準となった光波干渉式標準気圧計
(1960年製)


小型3次元測定器(1976年製)
・ロボットに共通の線形数学が応用

【ミツトヨ博物館発行の報告書など】

  • ミツトヨ博物館:「産業の発展を支えてきた長さ測定工具および機器 − ミツトヨコレクション2000 -」
  • 花岡浩:『MCを考える - MC時代の加工技術と生産管理 -』、(昭和56年の「機械技術」(日刊工業新聞)への連載をまとめたもの)
  • 宮崎正吉:『工作機械の歴史 第1編 始源から18世紀』
  • 宮崎正吉:『測定器のルーツをたずねて マイクロメータ ノギス ゲージブロック』
  • 沢辺雅ニ:『歴史に学ぶ測長技術』(日本計量史学会誌、Vol., No.1, 2000 抜粋 )