W-ZERO3 (Willcom)

 

 PDA、PHS、メールチェック端末、関数電卓、辞書、非常用デジカメとして手放せないのがW-ZERO3でした。

《 キャンペーンで機種変更が安くできることを知り、Advanced/W-ZERO3 [es]になりました。 》

 

導入の経緯


W-ZERO3G-FORT


PALDIO611SG-FORTの組合せ

 W-ZERO3の発売を知り、機種変更価格の安くなる10ヶ月を我慢してAH-K3001Vから変更しました。640×480の解像度で(私にとって負担にならない)文字の視認性を考えるとこの3.7"の液晶ディスプレイ がぎりぎりの寸法と思います。
 「携帯電話として大きい」といわれますが、G-FORTを使用してきた身からはこの大きさは問題になりません(写真 左上)。以前のP-in Comp@ctとG-FORTとの組み合わせと比較するとサイズ的に大きな差はありませんが、この組合せはメール端末としてしか機能しませんでした。 PALDIO611SとG-FORTの組合せ(写真右上)ではかさ張り、両者で400gを越える荷物(220gのW-ZERO3の約2倍!)となりました。しかも解像度は320×240と1/4に過ぎません。
 AH-K3001Vにした最も大きな理由はWillcomの定額プランで電子メールのチェック用端末として通信費を気にしないで済むようになったことがあります。W-ZERO3ならば一時に表示される文字数が増え、電子メールチェックの効率が上がります。

Sigmarion と のキーボード比較

 指を浮かせてタッチタイピングがぎりぎりのサイズはSigmarionですが、 キーボード育ちのため、タッチタイピングできなくてもキーボードの内蔵は、携帯打ちよりずっと直感的で入力しやすいものです。(写真左)
 G-FORT(OS:Pocket PC 2000)からWindows Mobile 5.0となって良くなったのが、不揮発性メモリのサポートです。G-FORTでは充電し忘れて内容を飛ばし、バックアップCFから復旧ということが何度 もありました。
 PHSとしての使い勝手は専用機と多少違いますが、すぐ慣れる程度の差です。そしてこれまでPHSや携帯電話の電話帳は専用プログラムで管理し、PDA(MS Outlookとデータを同期)と別に管理する必要があったのが、本機でMS Outlookに一本化できたのが、管理上、楽になりました。
 なお、本機は携帯電話やAH-K3001Vのように腕時計代わりに「ちょっと時間見」といきませんので、腕時計を使う機会は増えました。

 

周辺機器

CMSD-1G
CMSD-1G
CFD販売(株)


HP-AL101-A(Victor)


B6ノート、マルチ入力ペン

【mini-SDメモリ】

 購入時、相性で悩まされましたが、256MBのmini SDメモリを一緒に入手しました。1年後、秋葉原のLAOXコンピュータ館の店頭でmini-SD 1GBが1,380円で特売されているのを見て、「W-ZERO3は?」と店員さんに相性 を聞いたところ、彼もW-ZERO3使用でそのメモリを使用中と教えてくれ、即、入手となりました。 (限定特売とはいえ、1GBのメモリが千円+αで購入できる時代になったとは・・)

【ヘッドフォン】

 ヘッドフォンは携帯性から、イヤーフックで耳に掛けるタイプのHP-AL101-A(Victor) を選びました。これをφ3.5mmプラグ<=>平型プラグの変換アダプターMCN01BK (YAZAWA)を介してW-ZERO3に接続しています。変換アダプターを使ったのはヘッドフォンの選択肢を増やすことを目的としたものですが、現状でMP3の音源をMedia Playerで聞くのには十分です。

【マルチ入力ペン】

 スタイラスペンとしても使える筆記具、マルチ入力ペン(PDA-PEN11BK、サンワサプライ) と、B6ノートが必需品となっています。

【ケース】

 W-ZERO3のように携帯電話としては大きい機器の身につけ方は、頭を悩ませるところです。そこでネックストラップをつけて胸ポケットに本機を入れる方法と、腰にベルトをつけてデジタルボッシュST S (SDP-STS-BK、HAKUBA)のループを通す方法の2つを使い分けています。現在、後者の方が頻度は高く、W-ZERO3とポーチの間を50cmは伸びるループストラップで結ぶことで、手を滑らせて落としかけるところを何度も防いでいます。

 

カメラ機能

 AH-K3001Vのカメラ機能は玩具並でしたが、W-ZERO3のカメラ機能は非常用と割り切ればそこそこ使えるレベル です。
 明るい屋外での使用では液晶面への周囲の映り込みが強く、構図を目を凝らし、更に勘で写さざるを得ないのが数少ない欠点。液晶画面保護用のプロテクトシート(品番:WC-01A、(株)グルマンディーズ)、OverLay Brilliant for W-ZERO3とスクリーンプロテクターを変えてみましたが、効果はありません。折畳式フードでも製作して液晶の周りに取り付け、物理的に光を遮るしかないでしょうか・・・。 また、シャッター音がしてから実際に撮影されるまでに若干のタイムラグがあるようです。このため、これを見込んで音がしてからもしばらく本機が動かないように構えています。

● FinePix S9000との比較


W-ZERO3(1280×1024のリサイズ)

FinePix S9000(2592×1944のリサイズ)


上の屋根の偽色発生部トリミング(等倍)

 曇天下で比較のため、同じ位置から撮影したW-ZERO3とFinePix S9000の画像を示します。屋根部分に偽色の発生がわかりますが、PHS内蔵のデジタルカメラ機能と思えばまずまずの色調です。
 W-ZERO3のレンズは35mmフィルム換算約35mmのスナップ撮影で使いやすい焦点距離です。 320×240、640×480、1280×1024の3種類の撮影サイズから選べ 、1280×1024で撮影対象にもよりますが標準画質の設定で250〜600kBのファイルサイズとなります。 高画質との画質の差は「あるかな?」と思う程度で標準画質で使っています。

● 最短撮影距離


約40cmの距離から撮影(リサイズ)

左の写真の部分拡大(トリミング)

 W-ZERO3のカメラ部の仕様では「最短撮影距離1.2mから」となっています。しかし、デジタルカメラ専用機のようなクリアな画像は得られませんが、0.3mくらいからそこそこの撮影画像が得られます。 写真のように新聞紙を半分に折って画面いっぱいに撮影してみると、もともと解像度が低いですがなんとか文字が読み取れ ます(左のトリミングではjpgファイルサイズの低減のため、原画像より画質を劣化させています)。想像力が必要ですが、記事も読め ないこともありません。
 メーカーは製品のバラツキの吸収、あるいは画質の面で「0.4mから」と表示するのがはばかられるために「1.2mから」としたように推測されます。

● QRコードの処理

 手持ちのマグニファイアにW-ZERO3を当ててQRコードを最大解像度で撮影し、W-ZERO3内蔵の「画像とビデオ」のトリミングと画像修正の機能でQRコードを切り出して保存し、ドンQさんの運営による「QRコードのQRy(2次元コードの作成・読取)」へ その画像をメールで送りました。そしてQRコードの解析結果が届き、本機がQRコード読み取り機能に対応していなくても大丈夫なことを確認しました。(上の例のQRコードはケイタイサイト専用のため、アクセスはできませんでしたが・・ )
 マグニファイアをいつも持ち歩く訳にはいきませんので、携帯電話用のマクロレンズで何か、適当なものはないかと時々、家電店に立ち寄っては探しています。

 

アプリケーションプログラム

 G-FORTで使っていたWord、Excelのファイルをそのまま、W-ZERO3にコピーしてデータのチェックなどに便利をしています。また、G-FORTで使っていた関数電卓アプリケーションのTascal Calcもそのまま、使えました。PDIC for CEで「英辞郎」が出先で使えますので重宝しています。 時刻表を画像にしたもののチェックなど本機のディスプレイの大きさは有効です。様々なアプリケーションプログラムが使えるのがWindows Mobileのよいところです。

項目 理由など 対応アプリケーション  他
メモ作成 G-FORTではPocketNotepadTillanosoft) が本体の「メモ」よりも便利で使っていました。 G-FORTと同様にテキストエディタのPocketNotepadTillanosoft) を使用しています。
電車乗換案内 G-FORTではバンドルのJRトラベルナビゲータ(Pocket PC版)は使っていましたが、ジェーアール東日本企画に問い合わせたところ、販売完了でW-ZERO3には対応していないとのこと。 ウィルコムファンのサイトの情報で『UKEkiTan - 駅探クライアント』が便利で使えるのを知りました。
ただ、実際に使っているのは最寄駅で配られる時刻表を532×480画素(最大)に縮小したjpgファイル。ファイルエクスプローラでこのファイルをタップすれば「画像とビデオ」が起動し、時刻表を表示してくれます。ついでにメトロネットワークもjpgファイルにし、たまに悩む地下鉄の乗り換えに対応させています。
辞書 G-FORTではバンドルの国語辞典・英和・和英辞典 を使っていました。残念ながらW-ZERO3の初代には辞書ソフトは内蔵されていませんでした。 メモリが1GBになったので、英和・和英辞書 代わりにPCで使っていることもあり、「英辞郎」をPDIC for CEを利用して導入しました。(下記のウィルコムファンのサイトの情報が簡潔な説明で導入に役立ちました。)
関数電卓 G-FORTではTascal Calc Pocket PC (Tascal Calc) を使っていました。W-ZERO3の電卓でも基本的な計算しかできません。 G-FORTでも利用のTascal Calc Pocket PC (Tascal Calc) のARM版を導入して使用しています。
六法 G-FORTではPDA用六法(Twin Trees Field)を登録していました。 最新版の「六法 in PDA」(Twin Trees Field)を登録しています。(地道にアップデートをいただいているサイト運営者に感謝です)
W-ZERO3では表示が少々、遅いのが難点です。
地図ソフト G-FORTではMapFan CE 2000をインストールし、山の手線内の詳細地図を登録して使っていました。 Super Mapple Digitalに附属のPocket Mapple Digitalが電子地図として使えます。

 

 
【TIPS】

● AH-K3001Vからの移行について

 AH-K3001Vの電話帳はH"問屋でCSVファイルを作ってOutlookに読み込ませ、ActiveSyncでW-ZERO3に移す、という手順が書かれていますが、電話番号を抜いたAH-K3001VとH"問屋と通信することができませんでした。また、この時、「京セラユーティリティW-ZERO3 for AH-K3001V」(これ自体はCSVファイルを作る機能はなし。以降、ユーティリティ)とも通信できなくなっていました(H"問屋を削除すると通信が復活)。しかたなくユーティリティを使って以前、バックアップした内容をpdf出力し、それを「読んでココ!」で文字変換してCSVファイルを手作業で作り、Outlookに読み込ませるという力づくの作業をすることになりました。Outlookに登録されている内容も見直して所属の変っている人、鬼籍に入られた方などのチェックなど、いずれ行わねばならないよい機会になったと考えるようにしました。

● 大量のメールの削除時にフリーズ?

 W-ZERO3へメールを転送して出先でもメールをすばやくチェックできるようにしています。メールは読んだ都度、削除していますが、W-ZERO3のメーラーは「削除済みアイテム」フォルダに移動するだけで、しばらくするとそのフォルダに大量の既読メールが溜まります。メニューで「削除済みアイテム」を空にするの処理を行うことになるのですが、例えば100通入ったものを空にしようとすると、本機はその処理で手一杯になってか、しばらく入力を受け付けず、「フリーズしたか?」と思える状態となります。(実際、これでリセットをかけたことが何度か、あります。)。面倒がらず、こまめに空にする処理を行うことでこの現象を回避しています。

● バッテリについて 

 メールの転送をして解除をし忘れていたら、着信の青のLEDが点灯した状態でPWRスイッチを押しても画面が表示されない状態になりました。リセットSWを押してもLEDが消灯したのみで状況は改善されず。「故障か?」と思ったのですが、充電したら何事もなかったように使えるようになりました。LEDの点灯状態は待ち受け時間を大幅に低減しますが、これによってCPUあるいは液晶を駆動するだけの電圧が得られなくなってしまったのでしょうか・・。いずれにしろ、「同様の事態が発生したら、まずは充電」と学習しました。

● W-ZERO3[es]に触って

 [es]の登場と同時に店頭で触ってきました。2.8"の液晶ディスプレイに表示される文字はやはり、私には小さすぎます。また、キーの上下間隔が本機より狭く、 入力ミスをしそうで私には不向きでした。

 

【リンク】